行くぜ日本!〜日本全国たびプラン〜

このブログでは47都道府県を旅行することを目指す私が、実際に行った旅行プランを紹介します。宿は安宿、ときどき旅館。食事は程々に外食。同じスタイルの方の旅行プランを立てる際の参考になれば嬉しいです。

中世の雰囲気が残る街ガムラスタン~2019年夏北欧の旅その12~

 この記事は2019年夏の北欧旅行記になっています。旅の概要やこのシリーズの初め関する記事はその1の記事からお読みください。

 前回の記事はこちら。

○はじめに

 前回の記事で、ベルゲンの街から大都会ストックホルムへの移動について書きました。今回はストックホルム滞在記ということで、ストックホルムでの観光について書いていこうと思います。

○タイムテーブル

 ・ストックホルム市庁舎(Stadshuset)ガイドツアーへ参加

 ・ガムラ・スタン(Gamla Stan)散策

 ・ノーベル博物館(Nobelmuseet)

 ・夜ご飯~ミートボールを堪能~

 ベルゲンからストックホルムに到着後ホテルに荷物を置きに行ったので、時間はもうお昼を過ぎています。なのであまり観光時間はありません。あまり無理はせず、市庁舎を観光した後はガムラ・スタンへ行って街の散策を楽しもうと思っていました。

 しかしながら訳あって時間がたくさん取れたので、ノーベル博物館をじっくり観光することができました。夜ご飯もオスロの1日目以来の外食をしています。それではご覧ください。

ストックホルムとは・・・

 ストックホルム(Stockholm)スウェーデンの首都であり、北欧最大の都市でもあります。街の大きさは訪れてみるとすぐに感じられます。様々な島々からできており、「水の都」「北欧のヴェネツィア」とも呼ばれているそうです。グーグルマップを見てみると、たくさんの島々が入り組んでいることがよくわかります。この辺りはリッダーフィヨルド(Riddarfjärden)と呼ばれるフィヨルド地形になっています。これだけ複雑に入り組んだ地形になっているのはフィヨルドだからなんですね。

 街の始まりは13世紀なかば。メーラレン湖の東側にあるタツホルメン島に砦として築かれたことがきっかけのようです。砦としてだけでなく都市としても発展したようで、戦闘に備えて島の周りには丸太の柵がめぐらされていたそうです。そのためこの島は「丸太の小島」と呼ばれ、これはスウェーデン語で「ストックホルム(Stockholm)」と言うそうです。

 次第に都市は拡大していきましたが、都市の始まりであるタツホルメン島は今では「ガムラスタン(Gamla Stan)」(旧市街という意味)と呼ばれていて、昔ながらの中世の建物が立ち並んでいます。ジブリの名作「魔女の宅急便」のモデルにもなったと言われています。

 どうして大規模な中世の町並みをそのまま保存することができているか。それは戦争が関わっています。第二次世界大戦が起きたとき、スウェーデンは中立国としての立場をとりました。そのため空襲を受けることがなかったそうです。そのため、歴史ある建物たちは破壊されることなく今も残されているそうです。

 通貨はクローナ(Krona)で、1SEK(スウェーデン・クローナ)は13.24円です(2021年10月25日現在)。

○市庁舎ガイドツアー参加のはずが・・・

 それではストックホルムを観光していきます。時間は15時。ホテルを出て、まずは市庁舎へ向かいます。ノルウェーオスロでは、ノーベル平和賞の授賞式が行われるオスロ市庁舎を訪れましたから、他のノーベル賞授賞式が行われるこのストックホルム市庁舎を訪れないわけにはいきません。早速向かいます。

 水の都というだけあって、街には川が流れています。カヤックを楽しんでいる方もいらっしゃいました。

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 横断歩道の様子です。そういえば北欧に来てびっくりしたのですが、どの車も歩行者にとても優しいです。道を渡ろうとすると、すぐに止まってくれます。それもほとんど1台目でですよ。日本に住んでいたら考えられません。

 ちなみにここは信号付きですから、信号に従って車も歩行者も動いています。

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 20分ほど歩いてストックホルム市庁舎に到着しました。ここはガイドツアーのみでの見学ということで、さっそく申し込みに行きましたが・・・この日のツアーはもう完売とのこと。15:20頃でそれ以降が全て完売だったので、もっと早くに来る必要がありますね。

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 次の日の観光スケジュールに合わせ、朝イチで来ることにします。気を取り直して市庁舎の周りを観光します。この写真で見えているのがメーラレン湖の東側部分です。リッダーフィヨルドの一部ですね。市庁舎とこのフィヨルドの間に広いスペースが有り、たくさんの方が休憩したり観光したりしていました。

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 ガムラスタンの町並みも見ることができます。

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 それでは次の観光に向かいます。次はガムラスタンに行きます。下のグーグルマップのルートのように、市庁舎から10分ほど歩けばガムラスタンの街に入ることができます。早速歩きます。

 あの橋を渡れば、ガムラスタンに入れます。立派な建物がすでに見えてきています。

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 15:35頃、到着です。道が狭いのでたくさんの人で溢れています。

○ガムラスタン(Gamla Stan)でフィーカ(Fika)を

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 これはリッダーホルム教会(Ridderholms kyrkan)です。13世紀半ばに建てられたのが始まりで、2度の火災による消失を経て1846年に再建されたものだそうです。

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 お腹が空いてきたので、何か食べることにします。スウェーデンには「フィーカ(Fika)」というお茶文化があります。コーヒーを飲みながら甘いお菓子を食べるそうです。ということで郷に従い、フィーカをすることにします。

 食べ物屋さんを探して歩いていると、シナモンロールを売っているカフェが結構目に入りました。そういえばまだ北欧に来てから食べてないなと思い、シナモンロールを食べることにしました。

 入ったお店は「Cafe krans」というお店です。

 ディスプレイにたくさんのシナモンロールをおいていたので、それに惹かれて入りました。お店の中からの写真ですがこんな感じに置かれていました。

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 早速シナモンロールを注文します。日本も今ではテイクアウトとイートインでは価格が違いますが、ストックホルムはこのときから価格が違いました。もちろん店内で食べるほうが高くなります。値段は覚えていないです・・・。

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 味はそこまでシナモンの味が強すぎず、食べやすかったです。なんと言ってもサイズが大きい。日本で食べるサイズの1.5倍くらいはあったような気がします。

○厳かな雰囲気のストックホルム大聖堂(Storkyrkan)

 美味しいシナモンロールを食べ終え、時間は16時。次はストックホルム大聖堂(Storkyrkan)へ向かいます。先程の「Cafe krans」からすぐの場所にありました。

 この大聖堂はストックホルム最古の教会で、スウェーデン王室の戴冠式や結婚式で使われる由緒ある教会だそうです。13世紀後半に建てられたそうです。

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 こちらが有名な「セント・ジョージと龍」の木彫です。これはした伝説「聖ゲオルギオスと竜( The legend of Saint George and the Dragon)」のワンシーンを彫ったもののようです。生贄を要求したドラゴンを殺害し、次の生贄として選ばれた王女を救出したシーンだそうです。

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 とても厳かな音楽が鳴り響くとても立派な教会でした。それでは大聖堂後にして、次はノーベル博物館に行くことにします。

ノーベル賞の歴史を知る

 16:50頃ノーベル博物館 (Nobelmuseet)に来ました。これもストックホルム大聖堂からすぐ近くにあります。

 ノーベル賞設立100周年を記念して開館した博物館で、ノーベル賞の歴史や、歴代受賞者、創設者アルフレッド・ノーベルに関する展示がされています。

 入ると天井にレールがあり、歴代ノーベル賞受賞者の写真が流れていました。

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 まず、ノーベル賞に関する歴史の展示を見ていきます。ノーベル賞を作ったアルフレッド・ノーベル(Alfred Nobel)は、ストックホルム出身だそうです。だからストックホルム市庁舎で授賞式があるわけですね。発明家の父親と一緒に研究を進め、ダイナマイトという世紀の大発明をします。

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 その後ダイナマイトは工事などで活用されるようになり、ノーベルは莫大なお金を稼ぐことができました。しかし、そのダイナマイトは戦争にも利用されるようになります。そのせいでノーベルは「死の商人」とも呼ばれたそうです。

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 そういったことに心を痛めてか(諸説あり)、ノーベルは遺言に「自分の資産で基金を設立し、その利子を、前年最も人類に貢献した人に賞として与える」というノーベル賞設立の旨を残したそうです。それで現在のノーベル賞があるんですね。

 次は歴代ノーベル賞受賞者に関する展示を見ていきます。このような感じで、人物の紹介とどういう発見をしたのかが展示されています。これは誰もが知るアインシュタインの展示です。

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 先日亡くなられた 素粒理論で物理学賞を受賞された京都大名誉教授の益川敏英(ますかわとしひで)さんの展示もありました。

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 ニュートリノで物理学賞を受賞された東京大学特別栄誉教授の小柴昌俊(こしばまさとし)さんの展示も。

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 これらの展示ブースとは別に、データベースで検索して歴代受賞者を調べることもできました。iPS細胞で医学賞を受賞された山中伸弥さんを発見!

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 キング牧師に関する企画展もありました。

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 もちろん日本語の解説はないのですが、とても面白かったので英語を頑張って読みながら博物館を回っていたら3時間近く滞在してしまいました。ふらっと立ち寄っただけのつもりが嬉しい誤算でした。とても充実した博物館でした。

スウェーデンの伝統料理を堪能 

 ノーベル博物館を出たら、時間は20時前。日が沈み始めましたがまだまだ明るいです。そろそろ夜ご飯を食べることにします。

 せっかくなのでこの日はスーパーで調達せず、外食をしようと思います。お店を探していると行列を発見!

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 「Stockholms Gästabud」というお店です。グーグルマップで見てみても、かなりの口コミの数がありました。というわけでせっかくなのでこの店に入ることにします。

 1時間ほど待って時間は21時。お店に入ることができました。店内で座席が空くのを待つ間、飲み物を注文することができました。結構な方がビールを頼んでいたのですが、空きっ腹にビールは危険です。食事まで我慢することにしました。

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 少ししたら座席に案内してもらいました。お店の雰囲気はおしゃれではありますが、そこまで高級感は出ていなかったたので居心地は良かったです。

 スウェーデンでは、ミートボールが伝統的な家庭料理だとのこと。イケヤのフードコートにもあるそうですね。このミートボールは日本の家庭で食べるものとは少し食べ方が違います。日本だとテリヤキソースを絡めて食べるのが一般的だと思いますが、北欧ではジャムやベリーソースと一緒に食べるんです。生ハムメロンとかも聞いたことありますよね。ヨーロッパではしょっぱいものと甘い果物をセットで食べることがよくあるようです。

 というわけでそのミートボールを注文しました。ここではベリーソースではなく、ジャムと一緒に食べるようです。 f:id:touchomo:20211024154438j:image

 早速食べてみます。まずはソースと一緒に。一口食べるとわかります。これはまさにミートボールです。お肉の味がしっかりと感じられます

 次にジャムと一緒に食べることにします。これがですね、合うんです!ミートボールから肉の旨味がしっかり感じられるので、それをジャムがさっぱりとさせてくれます。これは初めて体験しましたが、美味しいです!

 添え物のマッシュポテトもきめ細やかな舌触りで美味しかったです。全体的にとても上品な味でした。

 ちなみに妻はサーモンフライを頼んでいました。一口もらいましたが、とても大きいのでそれだけでサーモンの旨味を楽しむことができました。

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 夜ご飯を楽しんだら時間は22時30分。外はすっかり暗くなっていました。さっさとホテルに戻ることにします。

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 こちらは国会議事堂です。
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 まだまだストックホルムの街は明るいですね〜。写真には写っていませんが、ライブも開催されていて、大きな音が遠くまで聞こえてきていました。
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 30分ほど歩いて時間は23時。ホテルに到着です。エレベーターから約1分30秒歩いて部屋に帰ってきました。その後は支度をして寝ました。次の日は朝からストックホルム市庁舎に行きますからね!早起きしないといけません。

 それでは今回はここで終わります。最後までお読みいただきありがとうございました。